11月最後の授業日は、2017年10月〜11月に勉強したテーマ「AIに挑戦せよ」の作品の発表(報告)でした。
AIというと最近ですと将棋を思い出します。私は将棋はルールを知っているくらいでやるにしても幼稚園程度の将棋しか指せませんが、同世代の羽生永世七冠のファンで、将棋連盟のサイト棋戦のページや対局結果をときどき見ています。将棋の内容はわかりませんが、誰が勝ったと強いとか、対戦での行き詰まる様子や、棋士のすごさや個性が面白く、自分は将棋はできないのに将棋の世界を観るのを楽しんでいるというファンです。
その将棋で、プロ棋士の名人が将棋ソフトに負けてしまいました。動的な部分では、人間は機械には勝てないというのはずいぶん前から当たり前のことでしたが、そういう単なる一方通行の働き(早く走るとか動くとか)だけではなく、さまざまな選択肢の中から最善のものを考えて判断し選択するという知能の部分でも、コンピュータは人間に迫るかそれ以上の力を持ち始めたということなのでしょう。
さて、今回やってきたのは、「ゲームAI」といわれるものです。ゲームAIには主に3つのものがあり、
・メタAI・・ゲームそのものの難易度を変える(例:クリアする度に難しくなる)
・キャラクターAI・・キャラクターの知能
・ナビゲーションAI・・地形や状況の空間的な情報を抽出するAI(例:目的地に向かう経路)
この中でも、「キャラクターAI」といわれる、あたかもゲーム内のキャラクターが知能をもってるかのように、というか、プログラミングによって知能を持たせると言ったほうがいいのでしょうか、条件に応じて動きが変わるようにプログラミングをするというものです。
授業の流れとしては、以下のようなものでした。
・タイムラインで判定のタイミングを調整する。
・ファンクション(関数)で判定の中身を作り、先のタイムラインの中で判定をする。
・パラメーターを使う。hpとmode。(hpはhpの値によってキャラクターの動きを変える。modeは、modeの値によって、実行する処理を制御することができる。modeが切り替わったときに一度だけ実行させたりすることができる。)

・パワーメーターの作り方。
・シューティングへの応用。
・ループキャンセル
これらを、ブッタ様にプラスの弾を撃ったりマイナスの弾を撃ったりすることによって、ブッタ様の状態が変化するというサンプルを基に作っていきました。
それで、まず作ったのはサンプルを基にした「ブッタ様大噴火」。次に、課題に沿って作った「おならして帰る」。そしてシューティングへの応用ということで、前に作ったシューティング「いきなりボス」を改造して、「AIマンドラゴラ」(解説)を作りました。
今回発表では、「AIマンドラゴラ」を発表しました。
また今回もみんなの個性爆発の作品揃いで、大変楽しいものばかりでした。ブッタ様を自分の好きなキャラクターに変えたり、戦国武将の隊列だったり(絵がかわいくて上手!。息子が渡した感想に書いた言葉「私にはとても描けません」(笑))、お友達との合作で、大量のトイレットペーパーをわかめで撃っていくという素晴らしい想定、得意のドット絵で書いたかっこいいボスキャラなど、どれも自由で素晴らしいものでした。
NHK教育で金曜日にやっている番組「ビットワールド」で、「アリですよ!」という、「おもしろい答えでマス子先生たちをおどろかせよう!!」というコーナーがあるのですが、このコーナーでは最後にいつもセイコー先生が「ではマス子先生採点を」と言い、それに対してマス子先生が「全部、満点で!」と答えるのがお決まりになっているのですが、それを思い出しました。
おまけ:本日のツボ
「にんじんおばけ」
マンドラゴラのつもりで描いた絵に対してそれを知られない先生がつけた名前。こどもたちにすごく嫌われそう・・実際のマンドラゴラはどっちかと言うとだいこん?
「たぶん、瞬間移動して弾に当たってそのまま死にました。」
ボスが出てきたと思った瞬間、ミサイルだけを発射して一瞬で消えてしまいました。ボスなのに一瞬で死ぬて。それについてものすごく冷静に言い放った姿にツボりました。
「観音様」
ゲームの説明で「観音様が・・」と言われたので、てっきり、オリジナルの観音様が出てくるのかと思ったら、ブッタ様のことでした。(本物のブッダとはは仏陀と書き、仏様(如来)のことを指し、そのうちの一人が地球上の唯一の仏陀であるお釈迦様。それ以外だと、知られたところでは、阿弥陀如来、大日如来、など、それぞれ名前がある。仏様の頭は覚りを表すパンチパーマのような「螺髪」。)
・・で、「観音様」と呼んでいるところが、なんとも味があって、別に間違いとかではなくて、ああこの人にとっては観音様に見えたんだと宗教観みたいなのが垣間見えて、観音様という言葉が自然に出てくるところがいいなあと思ったのでした。
「なぜか上から弾が出てくるという・・流れ弾が。・・ここが戦場だと言うことを忘れてはならない」
このあと「本当はもっと大きな落石みたいなのがよかったかな」とおっしゃってました。確かに、すごく小さな弾が、ブッタ様と一緒に降っているのです。目を凝らさないとわからない、そして、一瞬の油断も許されないという決め台詞・・ここは戦場だったのね、、、というところにツボりました。